同軸ブラインドメイトコネクタの指定方法

ブレインドメイトコネクタは、物理的なスペースの制約などにより接続ポイントへのアクセスが不可能な場合に使用されます。ブレインドメイトコネクタの一般的な応用例は、2枚の回路基板を接続する必要がある場合です。RFおよびマイクロ波用途においては、回路基板またはモジュール間で一定かつ均一な信号を維持する必要があるため、ブレインドメイト接続は非常に難しい場合があります。この場合は、特別に設計されたブレインドメイトコネクタが必要になります。

コンパクトな設計と接続の容易さにより、ブラインドメイトコネクタは、電子機器を限られたアクセスしか持たない狭いスペースに収める必要がある軍事用途で頻繁に使用されます。これらのコネクタは、過酷な振動や温度極端にも耐えることができ、過酷な現場用途に最適です。同様の要件により、ブラインドメイトコネクタは、基板設計の複雑さと密度が増加している消費者向け電子機器市場でも人気の選択肢となっています。伝統的に、ブラインドメイトコネクタはほとんどの民生品において高価すぎるとされ、そのため商業市場での利用は限定的でした。技術が進化するにつれ、多くのコネクタ製造業者が、専門用途で使われる18〜40GHzの高周波版とは異なり、3〜6GHzまでの使用を目的とした低コストモデルを提供するようになっています。

現在市場には多くの種類のブラインドメートコネクタがあります。これらの設計は、サイズ、電気的特性、機械的特性によって異なります。単一のコアキシャル接続オプションの他に、D-Subコネクタとその多くのバリエーションを含め、単一ハウジング内に組み込まれた複数のコネクタブロックやバンクも存在します。多くのコネクタはプッシュオン接続方式で設計されており、接続されたコネクタを正しい位置に維えるための何らかの機械的メカニズムが必要です。他のタイプには、着脱に必要な力の強さが異なるスナップオン設計のものもあります。SMPコネクタ（別名GPO®コネクタ）やその他の多くの人気設計は、スムースボア（滑らかな穴）のスリップオン設計の他に、リミテッドデテントおよびフルデテントオプションでも提供されています。ボード間接続の用途では、一般的な構成として、PCB上のスムースボアコネクタ、バレットアダプタ、反対側のPCB上のリミテッドまたはフルデテントコネクタが含まれます。この構成により、基板が分離され接続が切断されても、アダプターはデテントキャプチャによりコネクタに接続されたままになります。

機械的なアラインメント（整列）は、ブラインドメートコネクタの最も重要な特性の1つです。SMP、Mini-SMP（別名SMPMまたはGPPO®）およびより高周波数で動作する新種のコネクタは、ある程度の機械的な不揃いを許容します。これらのコネクタ内部構造は、電気的な接続状態を維持しながら、軸方向および径方向の不揃いを許容するようになっています。これは、高周波数同軸接続数が増加するにつれて特に重要になります。機械的な公差の積み重ねにより、複数のコネクタの真の位置および軸方向の整列を維持することは困難かつ高コストであり、高精度の機械加工および厳密に管理された製造プロセスが必要とされます。

同軸ブラインドメートコネクタを選定する際に考慮すべき設計パラメータには、物理的なサイズ、最大動作周波数、最大電力要件、許容される機械的不揃い、および接続および抜去の可能回数が含まれます。